一般貸切旅客自動車運送事業

一般貸切旅客自動車運送事業とは、乗車定員が11人以上の自動車を使用して旅客を運送する事業のことを、貸切バス事業をいいます。
一個の団体等と運送の契約を結んで、車両を貸切って運送する旅客自動車運送事業という点で、一般乗合旅客自動車運送事業と異なります。

一般貸切旅客自動車運送事業-貸切バス
一般乗合旅客自動車運送事業-路線バス 
というイメ-ジです。
 

【一般貸切旅客自動車運送業を営むには、主に以下の要件を満たしていないといけません。】

1 営業区域

※原則、営業所のある都道府県単位になります。福岡県内に営業所がある貸切バス事業者は福岡県が、熊本市内に営業所がある貸切バス事業者は熊本県が営業区域になります。

2 営業所

※営業所は、貸切バス事業を行うにあたり、運行管理・整備管理を行うなど実務上の拠点となる場所です。営業所は営業区域内にあることが求められ、複数の営業区域を有する場合は、それぞれの営業区域内に営業所があることが求められます。

※土地・建物について3年以上の使用権限があること。
※関係法令に抵触していないこと
※事業計画を的確に遂行するために、適切な運行管理が行える位置にあること

3 車庫

※•原則、営業所に併設されていること
※営業所に併設できない場合は、営業所から直線距離で2㎞の範囲内にあり、運行管理をはじめとする管理が十分可能な位置にあること
※営業所に配置する事業用自動車の全てを収容できること
※車両と自動車車庫の境界までの間隔が50㎝以上確保されていること
※車両と車両の間隔が50㎝以上確保されていること
※自動車車庫以外の用途に使用される部分と明確に区画されていること
※土地・建物について3年以上の使用権限があること。
※関係法令に抵触していないこと
※事業用自動車が車庫の出入り支障がなく、車庫前面道路が車両制限令に抵触していないこと

4 休憩・睡眠施設

※原則、営業所又は自動車車庫に併設されていること
※営業所・自動車車庫に併設できない場合は、営業所及び自動車車庫のいずれからも直線距離で2㎞以内の範囲内であること
※土地・建物について3年以上の使用権限があること。
※関係法令に抵触していないこと

5 事業用自動車

※事業用自動車は、乗車定員が11名以上の車両であることが求められています。また、車両の長さや旅客席数によって、大型車・中型車・小型車の3区分に分かれています。

<大型車:車両の長さ9m以上、または旅客席数50人以上>
<中型車:大型車・小型車以外のもの>
<小型車:車両の長さが7m以下で、かつ旅客席数29人以下>

※小型車・中型車だけを使用する場合は、営業区域ごとに3台以上の車両が必要です
※大型車だけを使用する場合は、営業区域ごとに5台以上の車両が必要です。
※貸切バス事業者が使用権限を有していること。
 リース車両の場合は、リース契約期間が概ね1年以上であることが求められます。

 運転者

※二種免許を保有している運転者を車両台数以上確保していること
※但し、日雇いの方、2か月以内の期間社員の方、試用期間中の方はカウントされません。

7 管理運営体制

※役員のうち1名以上が貸切バス事業に専従すること。
※運行管理を担当する役員が定められているなど、運行管理の指揮命令系統が明確であること
※安全管理規定を定めて、安全統括管理責任者を選任する計画があること
※営業所ごとに、配置する車両に対応する常勤の有資格の運行管理者をできること
※営業所ごとに、常勤の整備管理者の選任する計画があること
※自動車車庫を営業所に併設できない場合は、自動車車庫と営業所に連絡網が規定されているなど、常時密接な連絡をとれる体制が確立されていること
※事故防止等についての教育及び指導体制を整え、かつ、事故の処理及び自動車事故報告規則に基づく報告等の責任体制その他の緊急時の連絡体制及び協力体制について明確に整備されていること
※運行管理規定が定められていること
※利用者等からの苦情処理に関する体制が整備されていること

8 資金計画

※所要資金の50%以上、かつ、事業開始当初に要する資金の100%以上の自己資金が確保されていなければなりません。この自己資金は申請日時点のみ要件を満たしているだけでは足りません。

  所要金額 事業開始当初に要する資金
車両費 リ-ス:リ-ス料1年分
新車:取得価額全額+取得税
自己所有:未払い金
リ-ス:リ-ス料半年分
割賦:頭金+割賦金半年分
一括払:取得価額+所得税
土地費 賃貸:敷金+地代1年分
自己所有:取得価額全額
賃貸:敷金+地代半年分
分割自己所有:頭金+割賦金半年分
一括自己所有:取得価額全額
建物費 賃貸:敷金+家賃1年分
自己所有:取得価額全額
賃貸:敷金+家賃半年分
分割自己所有:頭金+割賦金半年分
一括自己所有:取得価額全額
機械器具・什器備品 取得価額全額 取得価額全額
運転資金 2か月分 2か月分
保険料・税金 (1年分)
自賠責保険、任意保険料、自動車重量税、自動車税

自動車取得税の全額
登録免許税
(1年分)自賠責保険、任意保険料、自動車重量税、自動車税

自動車取得税の全額
登録免許税
創業費
(給料、宣伝費、帳簿購入日、看板、運転手適性診断受診料、バス協会入会金、制服代、応急手当薬品、その他)
全額 全額

 

※自己資金額の立証方法は、銀行が発行する預金の残高証明書を用います。



9 法令遵守

※申請者が法人である場合、その法人の代表権を有する常勤の役員(代表取締役)が一般貸切バス事業を適正に遂行するために必要な法令の知識を有していなければなりません。
この要件を満たしているかどうかを確認するために、申請書提出後に法令試験が実施されます。


<法令試験>
法令試験は原則毎月1回実施されています。
役員法令試験は、正解率が90%以上で合格となり、不合格の場合は、1回に限り再試験を受けることができます。2回の試験で合格しないと、貸切バス事業の許可を取得することができないのです。


※社会保険に加入しているか又は加入する計画があることが求められます。

※法人の役員が、欠格事由に該当していないこと

一  許可を受けようとする者が一年以上の懲役又は禁錮の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から二年を経過していない者であるとき。
二  許可を受けようとする者が一般旅客自動車運送事業又は特定旅客自動車運送事業の許可の取消しを受け、取消しの日から二年を経過していない者(当該許可を取り消された者が法人である場合においては、当該取消しを受けた法人のその処分を受ける原因となった事項が発生した当時現にその法人の業務を執行する役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。第四号、第四十九条第二項第四号並びに第七十九条の四第一項第二号及び第四号において同じ。)として在任した者で当該取消しの日から二年を経過していないものを含む。)であるとき。
三  許可を受けようとする者が営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者又は成年被後見人である場合において、その法定代理人が前二号又は次号のいずれかに該当する者であるとき。
四  許可を受けようとする者が法人である場合において、その法人の役員が前三号のいずれかに該当する者であるとき。

※申請者が法人である場合は、法人の業務を執行する常勤の役員が法令順守の点で問題ないことも求められます。
一 道路運送法、貨物自動車運送事業法、タクシー業務適正化特別措置法及び特定地域及び準特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適性化及び活性化に関する特別措置法等の違反により申請日前3ヶ月間及び申請日以降に50日車以下の輸送施設の使用停止処分又は使用制限(禁止)の処分を受けた者(当該処分を受けた者が法人である場合における処分を受けた法人の処分を受ける原因となった事項が発生した当時現にその法人の業務を執行する常勤の役員として在任した者を含む。)ではないこと。

二 道路運送法、貨物自動車運送事業法、タクシー業務適正化特別措置法及び特定地域及び準特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適性化及び活性化に関する特別措置法等の違反により申請日前6ヶ月間及び申請日以降に50日車を超え190日車以下の輸送施設の使用停止処分又は使用制限(禁止)の処分を受けた者(当該処分を受けた者が法人である場合における処分を受けた法人の処分を受ける原因となった事項が発生した当時現にその法人の業務を執行する常勤の役員として在任した者を含む。)ではないこと。

三 道路運送法、貨物自動車運送事業法、タクシー業務適正化特別措置法及び特定地域及び準特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適性化及び活性化に関する特別措置法等の違反により申請日前1年間及び申請日以降に190日車を超える輸送施設の使用停止処分又は使用制限(禁止)の処分を受けた者(当該処分を受けた者が法人である場合における処分を受けた法人の処分を受ける原因となった事項が発生した当時現にその法人の業務を執行する常勤の役員として在任した者を含む。)ではないこと。

四 申請日前2年間に、道路運送法第40条の規定による許可の取消しの処分に係る行政手続法第15条の規定による通知があった日から当該処分をする日までの間に法第38条 第1項の規定に基づく一般貸切旅客自動車運送事業の廃止の届出をした者(当該事業の廃 止をした者が法人である場合における当該処分を行う原因となった事項が発生した当時現 にその法人の業務を執行する常勤の役員として在任した者を含む。)ではないこと。


10 損害賠償能力
※計画車両の全てが国土交通省告示に適合する任意保険に加入する計画があることが求められます。

<国土交通省告示>
対人無制限、対物200万円以上、免責額30万円以下

 

【一般貸切旅客自動車運送業許可申請 書類】

1.所要資金及び事業開始に要する資金の内訳
2.自己資金の確保を裏付ける書面
3.事業用自動車の乗務員の休憩、仮眠又は睡眠のための施設の概要を記載した書面
4.事業の用に供する施設の概要及び付近の状況を記載した書類

5.既存の法人にあっては、次に掲げる書類
イ.定款又は寄付行為及び登記簿の謄本
ロ.最近の事業年度における貸借対照表
ハ.役員又は社員の名簿及び履歴書

5”.法人を設立しようとするものにあっては、次に掲げる書類
イ.定款(商法(明治32年法律第48号)第167条及びその準用規定により認証を必要と
  する場合には、認証のある定款)又は寄付行為の謄本
ロ.発起人、社員又は設立者の名簿及び履歴書
ハ.設立しようとする法人が株式会社又は有限会社であるときは、株式の引受け又は出資の状
  況及び見込みを記載した書類

5””.個人にあっては、次に掲げる書類
イ. 資産目録
ロ. 戸籍抄本
ハ.履歴書

5”””.法人格なき組合にあっては、次に掲げる書面
イ.組合契約書(写)
ロ.組合員の資産目録
ハ.組合員の履歴書

6.法第7条(欠格事由)各号に該当しない旨を証する書面及び法令遵守状況を証する書面(宣誓書等)
 (申請者及び常勤役員全員分

7.事業用自動車の運行管理体制等を記載した書類
イ.管理運営体制組織図
ロ.運行管理者の資格要件を証する書類(①運行管理者資格者証②就任承諾書等)
ハ.整備管理者の資格要件を証する書類(①資格者証又は管理者手帳②履歴書③就任承諾書等)
ニ.運転者予定名簿、免許証(写)及び就任承諾書等

8. 平成17年国土交通省告示第503号で定める基準に適合する任意保険又は共済に計画車両の全てが加入する計画があることを証する書類(契約申込書の写し、見積書の写し、宣誓書等)

9.社会保険等加入義務者が社会保険等に加入している書面


【当事務所の報酬】
報酬 350,000円~
別途、登録免許税が90,000円、その他 通信費、交通費等の実費がかかります。

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